現代人は、増加し続ける免疫疾患や生活習慣病に非常に苦しんでいます。
その大きな原因が、利便性を追求し続ける文明社会の「意識」と「食生活」にある事は顕著であると言えます。
当協会は、薬酒を広く普及し、伝統療法、民間医療を取り戻し、活力みなぎる精神や肉体をはじめ、健康寿命を伸ばす事を目的とし設立されました。
人間本来に備わる自然治癒力を助ける4つの伝統療法の復活が叫ばれる中、自然療法(食養生など自然食に戻して治す)と呼ばれるものとして、有史以前から存在する「薬酒」「薬膳酒」は存在します。
それは民間伝承薬とも呼ばれ、その土地、文化、故郷に伝わるセルフメディケーションであり、それはまた、次世代へも継承していく大切な文化でもあります。
薬酒・薬膳酒協会は、薬酒、薬膳酒の普及と、伝統療法、予防医療の振興を目的とし、その目的に資する為に様々な活動を行なっております。
◼️活動
“命は食にあり、食誤れば病にいたり、食正しければ病自ずと癒える” この考え方を“医食同源”といいますが、これは元々、漢方などで知られる中国の“薬食同源”という考え方から着想を得ています。 薬食同源とは、“食=薬(食べ物は薬になる)”という数千年も伝えられている中国古来の思想・文化でして、現代の中庸医学の大事な考え方の1つです。 現在、日本の医療機関においてもクスリに頼りすぎることなく、ヒト本来の生命力を高めるために、「食の改善」を促すケースもあります。 (生活習慣病や三大疾病など) 私たちは、薬酒を通じて「健康の維持・体質改善」をサポートし、「本来あるべき姿」を取り戻していただきたいと思っております。
薬草の生命力と古人の智慧をアルコールに浸漬し、カラダとココロのバランスを整える事ができるお酒です。
薬膳・漢方は「未病を治す」病気の一歩手前でその芽を解消してしまうことを本領としたものです。
また、「酒(アルコール)」の効能として、
といったものがあります。
薬膳・漢方とアルコールの「薬味の効能」が混然一体となっているのが、「薬酒」です。
酒の歴史は非常に古く、ミード(蜂蜜酒)等は農耕が始まる以前から存在し、1万4千年前に遡ります。古代中国、オリエント、エジプト、ギリシャなどで様々な醸造酒が誕生し、中世10世紀以前には蒸留酒が錬金術師によって発明されています。 それまでも健康酒として活用していた人類ですが、西洋ではローマ時代から、アジアでは紀元前から「薬酒」としての活用がみられます。 日本の薬酒の歴史も深く、紀元前700年頃から800年にかけて漢方薬酒として、すでに「薬の酒」があったことを伝えています。お正月のお屠蘇も、薬味を浸けた薬酒です。「医」という字の古字である「醫」をみても、医が酉(さけ)によって支えられています。 現在も各地で薬味酒が造られていますが、世の中は変わっても、体の中は変わりません。様々な地域で、様々な時代に、健康維持に役立てられてきたお酒です。